映画「サイレントヒル」 あらすじ

ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が

独断と偏見でオススメする、ホラー映画「サイレントヒル」のあらすじ です。

 

 

以下は、詳しいあらすじです。 ネタバレが嫌いな方は読まないで下さい ネ。

あらすじ

 

ー起ー

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

夫クリストファーと妻ローズのダ・シルヴァ夫婦は、8歳になる娘シャロンの行動と奇妙な言動に悩まされていた。 

 

娘はしばしば情緒不安定になり、夢遊病者のように家を抜け出しては徘徊し、何かに取りつかれたかのように「サイレントヒルに帰る」と謎の言葉をしゃべっていた。

 

その夜も眠りながら家を抜け出したシャロンは、家の近くの車道横にある崖の上に立っていた。

 

シャロンが、危うく滝つぼに落ちそうになったときに、娘を探していたローズに抱きとめられ助けられる。

 

シャロンの身を案じ心配でたまらないローズは、サイレントヒルという言葉が気になり、調べ始める。 調べていると、ウエストバージニア州にサイレントヒルという街が存在していることを知る。

 

子供ができなかったダ・シルヴァ夫婦は、乳児だった女の子を引き取り、シャロンという名前をつけて育てていた。 じつはシャロンは養女だったのだ。

 

シャロンは、ウエストバージニア州にあるトルーカ郡立児童保護施設から引き取ったのだ。 気になるのは、同じウエストバージニア州ということ。

 

何か関係があるのではと疑うローズ。

ひょっとして、そこに娘の症状の要因があるのではないか、娘の症状が良くなるのではないかと考えるローズ。

 

クリストファーは反対したが、ローズはある日、シャロンと2人で「秘密の旅行」としょうし、クルマでサイレントヒルへと向かう判断をする。

もちろんクリストファーには話さずに、である。

 

同じ頃、クリストファーも、サイレントヒルというゴーストタウンが存在することを知ったとき、妻とシャロンがそこへ向かうという連絡が入る。

 

サイレントヒルは30年前の坑道火災により、多数の死者が出た忌まわしき場所で今は誰も近づかない、ゴーストタウンと化していたのだ。

 

あわてて、2人を追いかけるクリストファー。

 

シャロンを連れたローズは、深夜にサイレントヒル手前のブラマ市に到着し、ガソリンスタンドの店員にサイレントヒルまでの道をたずねるが、街までの道が封鎖されていると聞かされる。

 

その様子を白バイのシビル・ベネット巡査が遠目から見ていた。

しかし、ローズは、そのことに気がつかず、サイレントヒルへとクルマを走らせる。

 

しばらくクルマを走らせていると、後ろから白バイが追って来て停車するように指示をされ、しかたなく一旦はクルマを止める。 が、シビル巡査の制止を振り切り、再び走り出すローズ。

 

そしてサイレントヒルにさしかかったとき、突然ラジオの調子が悪くなり雑音が聞こえてくる。

ラジオを操作しながら運転しているローズの前に少女が姿を突然あらわし、慌ててハンドルを切るも、事故を起こし気をうしなってしまった。

 

シビル巡査も同じように事故を起こし、バイクを転倒させ気を失ってしまう。

 

目覚めたローズは、助手席にシャロンがいないことに気がつき、慌ててクルマから降りて、辺りをみまわす。

 

すると、そこには「Welcome to Silent Hill」(サイレントヒルへ、ようこそ)という大きな看板が立っていた。

 

そこには、霧のかかった白っぽい風景が広がり、空からは雪が降っているのかと思ったら、なんと灰が降っていた。

霧のたちこめる視界の悪い光景が、街全体を包んでいるようだった。

 

シャロンのものと思われる足跡を頼りに、街へと踏み入れるローズ。

 

すると、どこからかサイレンの音が聞こえてきて、辺りが急に暗くなってくる。

 

建物の中に入ったローズは、暗闇の中でライターの明かりをともしながら歩いていく。 すると奥の方で物音がするので、音のする方へ近づくと、はりつけになった遺体があった。 しかもその遺体は、動いているのだ。

 

さらに、背後からは黒こげになった子供と思わしき複数の遺体(グレイチャイルド)が、ローズを取り囲むように近づいて来る。 その遺体たちは、炭化しているがまだ熱く燃えており、ローズが悲鳴を上げてしまうほど熱かった。

 

すると今度は、周囲が明るくなり、遺体たちは灰になってしまう。

ローズが居た場所は、ボーリング場跡地のようで、建物の外に出るとまだ灰は降っていた。

 

子供に病気があると、お母さんは心配でたまりませんね。

シャロンは、かわいらしい女の子だけど、夜な夜な夢遊病者となって出歩かれると、ご両親の睡眠時間が・・・心配です。

 

物語の序盤から、この物語の舞台である街サイレントヒルが、怪しい薄暗さに包まれたイイ感じの雰囲気を漂わせており、期待値がぐんぐんと盛り上がってまいりました。

 

ー承ー

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

この街には、誰もいないようだった。

 

ローズは、さっき自分がクルマで来た道を歩き、橋のところまで戻ってくると、道が途切れ断崖となり、もう引き返すことができなくなっていた。

 

途方に暮れるローズに、老女ダリア・ギレスピーが近づいてくる。

 

この街で初めての人物だ。 

ローズは、娘シャロンの写真を老女ダリアに見せると「それは私の娘、アレッサだ!」と言われ、その子を探していると言われてしまう。

 

仕方がなく自分のクルマに戻ったローズは、知らないうちに描いていた、シャロンの絵を数枚発見する。 その中の一枚に、学校を描いた絵があり、ローズは学校を目指すことにする。

 

その時、背後からローズを追ってきたシビル巡査が、逮捕すると言って、銃を突き付けてくる。 そしてローズは手錠をかけられ連行されるが、道が寸断され先に進めないことをシビルも知った。 ローズは、先ほどの奇妙な出来事をシビルに話すが、とても信じてもらえない。

 

2人の目の前の柵から、両腕のない人の形をした奇妙な生き物(アームレスマン)が現れる。

 

その生き物は、体に空いた隙間から、何かの液体を飛ばしてくる。 その液体がシビルの服に付着すると、服が溶け始め、慌てて服を脱ぎ捨てる。

シビルは拳銃で応戦するが、ローズはその隙にその場から逃げ出す。

 

ローズは、バス停の地図を頼りに、ミッドウィッチ小学校を目指のだった。

そして、小学校の1階で懐中電灯を見つけ、校舎を探索し始めるローズ。

 

そこへ、ガスマスクを装着し、手にはカナリアの入った鳥かごを持った一団がやってくる。

 

ローズは見つからず教室へ逃げると、ある机に「魔女」と書かれた落書きを見つける。 そのときローズの視界に少女の影が入り、あとを追ってトイレにむかう。

 

そこには有刺鉄線で縛り付けられた遺体があった。

 

するととつぜん、カナリアが暴れだし、例のサイレンが鳴り始めるとガスマスクの一団がいそいで退散しだした。 サイレンが鳴りやむと、あたりは急に暗くなりトイレの壁が剥がれ落ち、みるみる周りは廃墟のようになっていく。

 

さらに、巨大なゴキブリのような無数の虫たち(クリーパー)がはいまわり、三角錐の兜をかぶった大男(レッドピラミッド)が現れる。

 

そこへシビルが現れ、ローズを助け出し、2人でトイレに逃げかくれる。

 

2人を追ってレッドピラミッドは、巨大な剣を振り回して扉を壊していくが、途中で周囲が明るくなっていく。 すると無数のクリーパーとレッドピラミッドは消えていった。

 

「これは現実だったのかと」と不思議がる、ローズとシビルの2人。

 

一方、ローズの夫クリストファーは、失踪した2人の手がかりを探しにサイレントヒルまでやってくる。 そこにはシビルの上司である、トーマス・グッチ警部をはじめ警察が捜査をしていた。

 

どうしても自分の手で妻と娘を探したいと、たんがんするクリストファー。

実際にローズのクルマが乗り捨てられているのを発見する。

 

また、トーマス警部もシビル巡査もここで行方不明だと話す。

そして2人は、現実のサイレントヒルを捜査し始める。

 

ローズとクリストファーは、お互い同じ場所に居ても認識することができなかった。 

 

しかしクリストファーは、常に妻ローズの気配を感じていた。 小学校に案内されると、ローズの香水の香を感じ大声で彼女を探すのだった。

ただ、彼女にはその声はとどかない。

 

クリストファーは、本気で取り合わないトーマス警部に不信感を持ち、自分で捜査をすることにする。

 

ローズとシビルは、手がかりをもとにホテルへ向かう。

 

途中で、老女ダリアに石を投げているアンナという若い女性に出会う。 彼女からこの街の住民が昔から信仰している宗教について聞かされ、アンナは「街の住民はみんな、クリスタベラに守られる教会に居る」と話す。

 

アンナを連れ3人はグランドホテルに行き、111号室のフロントキー置き場にシャロンの絵を見つけ、111号室に行くが、そんな部屋はなかった。

 

しかし、ローズは火あぶりにされる女性の絵を破り、その奥に隠し部屋を見つけ111号室の中に入るが、そこは火災のため多くが焼かれていた。

 

部屋の壁に大きな穴があり、そこから隣のビルへ移ると、ローズは黒髪の少女を再び目撃する。 その子は、サイレントヒル手前でクルマの前に飛び出してきた女の子だった。

 

なんとその彼女は、シャロンとそっくりで、ローズに近づいて「私、燃えているの」と告げ、姿を消してしまう。 混乱するローズ。

 

鳥たちが一斉に飛び立つのをみて、アンナは「闇が来る」と言い、闇につかまるから早く教会へ逃げようと叫ぶ。 そのとたんに例のサイレンが鳴りだす。

 

この世界のサイレントヒルでは、暗闇が来るとサイレンが鳴り、暗闇の異世界では呪われたクリーチャーたちが徘徊するのだと理解したローズとシビル。

 

3人は教会へと走り出す。

 

霧のサイレントヒルは白っぽい幻想的な異世界ですが、サイレンが鳴った後は暗闇のサイレントヒルに変貌します。

この暗闇の異世界は、クリーチャーを含めグロテスクな世界なのですが、怖い気持ち以上に特徴のある独特なこの映像美に、ただ目を奪われてしまいました。

美術鑑賞しているような、とは言い過ぎでしょうかね。

 

これから物語も佳境に入り、多くの謎が解かれていくのでしょうか。

観ているこちらは、もうサイレントヒルの中に、どっぷりと入り込んでしまっております。

 

ー転ー

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

その教会がシャロンの描いた絵とそっくりなことに驚くローズ。 そして、後ろから大勢の人が教会へ逃げ込んでくる。 しかしアンナは、大男のレッドピラミッドにつかまり、皮をはがされてしまう。

 

無事に教会の中に入れたローズとシビルは、この教会でクリスタベラという女性に出会う。 彼女は、この異世界であるサイレントヒルの宗教団体を仕切っていた。

 

教団の信者が、アンナが死んだのは2人の責任だと非難し、魔女呼ばわりし詰め寄ってくるが、クリスタベラに制止される。

 

そのクリスタベラにローズは、この街で娘シャロンを見失ったことを話し、協力してほしいと頼む。 

 

クリスタベラはローズに、暗闇の中に手がかりがあるかもしれないと話す。

そこは悪魔の領域で、行くと生きて戻っては来られないかもしれないと忠告をうけるが、ローズは行く決意をする。

 

そのころ、クリストファーは公文書館に侵入し、過去の資料からシャロンそっくりな女の子アレッサの写真を見つけ、シャロンを引き取った児童保護施設へと向かう。

 

そこでトーマス警部に捕まったクリストファーは、トーマス警部のやけどを負った両手を見せられ30年前の火災のときに、アレッサが狂信的な者からむごいことをされた過去の話を聞いたのだ。 そして過去を探るのはやめるよう忠告をうける。

 

クリスタベラはシャロンに、悪魔の領域は暗闇の世界なので、道順を覚えるために、壁に書いてある地図を見せる。 そして悪魔は、B151という部屋に居て、悪魔の住人は光に反応すると教えられる。

 

ここまでは協力的だったクリスタベラだが、ローズのペンダントの写真を見て態度を豹変させてしまう。 シャロンとアレッサが瓜二つで、アレッサはこの世界では悪魔の手先と思われていたからだ。

 

「ローズは魔女だ」と教団の信者たちが、ローズを捕まえようとしたところを、シビルが身をていして助け、ローズをエレベーターに乗せる。

 

エレベーターは、ひとりローズを乗せ降りていく。

そして、シビルは信者たちに取り押さえられてしまった。

 

エレベーターをおりると、そこは病院のような場所だった。

記憶を頼りに暗い地下を進むローズの前に、ライトをつけると襲ってきて、消すと動きを止める看護師の格好をした女性たち(ダークナース)が立ちふさがっている。

 

しかし、ライトを上手くおとりにして、その場から脱出することに成功するローズ。

 

さらに廊下を進み、奥の部屋の扉を開けると、まぶしい光とともに少女の声が聞こえてきた。 「おめでとうローズ、ゴールよ」と、そしてアレッサにまつわる真実がローズの頭の中に流れ込んでくる。

 

30年も前、ダリアが私生児を出産する。 それがアレッサだった。

 

しかし父親が不明ということで、いじめの対象になってしまう。 いじめられ魔女扱いされているアレッサをクリスタベラは、よくは思っていなかった。

 

クリスタベラはダリアの姉だった。

 

あるとき、サイレントヒルのホテルで魔女狩りの儀式が行われ、クリスタベラにそそのかされたダリアは、アレッサを引き渡してしまう。 

 

火あぶりの儀式の最中に事故が起こり、辺りを炎に包む火災が起こってしまう。

この火災が原因で、この炭鉱の街は大火災となり、いまだに燃えているところがあることで、サイレントヒルは現在も封鎖されたままの状態だったのだ。

 

両手にやけどを負いながらもトーマス警部に救出されたアレッサは、病院に運ばれ命は助かったが、あまりの痛みと恐怖に苦しみ、憎悪を増大させた結果、この異世界と色々な怪物を生み出したのだ。

 

アレッサの中に残った「善の部分」が、転生して生まれたのがシャロン。

だから、シャロンとアレッサは、よく似ていたのだ。

これで、ローズはやっと真相を知ることができた。

 

シャロンの奇行に始まり、なぜ違うサイレントヒルが生まれたのかの理由が解き明かされました。

かわいそうなアレッサ。

クリスタベラと信者たちの蛮行は許せません。

この物語には、悲しい秘密が隠されていたのですね。

これから、アレッサの復讐が始まり、物語の結末はハッピーエンドで閉じられるのでしょうか。 目が離せません。

 

ー結ー

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

ローズは何が望みなのかと問うと、アレッサはクリスタベラたちへの復讐だと言う。

 

教会の中に入れないアレッサは、ローズの体の中に入り込む。

 

そのころ、シャロンをダリアの家で見つけたクリスタベラとその信者たちは、彼女を捕まえ、火あぶりの刑の準備をする。

 

そして、ローズの味方をしたシビルは、悪魔の手先だと言われ、シャロンの先に火あぶりの刑にされてしまう。 無事に戻ったローズだが、間に合わずシビルを助けることができなかった。

 

ローズは教団の信者たちに、クリスタベラがみんなの恐怖を利用していると話すが、逆にローズはクリスタベラにナイフで刺されてしまう。

 

したたり落ちる血の中から、有刺鉄線で支えられたベッドが現れ、焼けただれたアレッサが姿を現す。

 

クリスタベラは有刺鉄線に捕まり、真っ二つに引き裂かれてしまう。

 

信者たちも次々に殺されていく中、ローズに助け出されたシャロンは、目の前に現れたアレッサを見て、気を失ってしまった。

 

すべてが終わり、唯一生き残ったのはダリアだけだった。

「なぜ私だけ生き残ったのか」とつぶやくダリアに、ローズは「母だから、子供にとって母親は神と同じ」と答える。

 

クルマに乗り込み家路につく2人。 シャロンは、帰り道で家の留守電にメッセージを入れる。 そのころ家に戻っていたクリストファーは、急いで電話に出るが、雑音しか聞こえてこない。

 

来る時と違い、どこまでも霧の晴れない中、2人は無事に帰宅したが家には誰もいない。

 

ソファーに横たわっているクリストファー。 その向かいの椅子に座るローズ。

 

2人は手の届く距離に居るのに、お互い違う世界のため、確認しあうことができなかった・・・

 

十分に興奮しながら楽しめました。

内容的に、めでたしめでたしで解決したのに、こんな結末になるなんて・・・

ハッピーエンドのようで、実はバッドエンドとは。

思わず、ハッピーエンドにしてくださいよー、と声を出してしまいました。

せめて、旦那のクリストファーも一緒に、サイレントヒルに行っていれば、向こうの異世界だけど親子3人で暮らせたのかなー、などと色々考えてしまいます。

 

最後に、母は強し!ですネ。

 

引用元:サイレントヒル / © 2006 Silent Hill DCP Inc. and Davis Films Production All Rights Reserved.

 

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