ジャンルを問わず一年中、映画漬けの生活を送っている、自称ゆるーい映画オタク⁉の私が
独断と偏見でオススメする、SFコメディ映画「宇宙人ポール」のあらすじ です。
あらすじ
ー 未知との遭遇 ー
引用元:宇宙人ポール / © 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.
1947年、アメリカはワイオミング州に暮らす少女タラは、ある日の夜に愛犬ポールがなぜか外に出たがるので、外に出してあげる。 一緒にタラも外に出て夜空を見上げていると、ポールをめがけて光る物体が空から落ちてきた。
愛犬ポールに激突したのは、どうやら宇宙船のようであった。
それから60年後の現代。
SFオタクの、グレアム・ウィリーとクライヴ・ゴリングスの2人は、カルフォルニア州サンディエゴで開催されているコミックコンベンション、通称「コミコン」に参加するためイギリスからやって来た。
イギリス人でイラストレーターのグレアムとSF作家のクライヴは、念願かなって参加できたコミコンに大はしゃぎする。
翌日、2人はキャンピングカーを借りて、計画していたUFOスポットを巡る聖地巡礼の旅に出発する。
ネバダ州で、UFO関連施設と噂されているエリア51と呼ばれている、グルーム・レイク空軍基地の近くを訪れ、休憩がてら「リトル・エイリ・イン」というドライブインに立ち寄った。
クライヴがトイレに行きグレアムが1人残ったとき、ガラの悪い2人組が絡んでくる。 ビビったグレアムはクライヴがトイレから戻ってくると慌てて店を出てキャンピングカーに飛び乗った。
焦っていたクライヴは、キャンピングカーをバックさせたときに、絡んできた2人組のクルマにぶつけてしまうが、何事もなかったような顔をしてドライブインを逃げるように出発した。
2人が夜もふけてきたハイウェイを走っていると、後ろから凄いスピードで近づいて来るクルマに気がついた。
ドライブインで絡んできた奴らが追いかけて来たと思ったら、そのクルマはキャンピングカーを追い越して行ったので、ひと安心する2人だった。
だが、追い抜いていったクルマは、道路から外れ火花を散らしながら横転し、事故を起こしてしまった。
気になったグレアムとクライヴはキャンピングカーを止め、焼けてしまったクルマを見に行くと、クルマには誰もいない。 クライヴが携帯電話で警察に電話しようとすると「やめとけ。 その電話を切るんだ」と誰かが話した。
声のする方を見ると、暗闇からリュックを背負った1人の宇宙人が現れた。
宇宙人を見たクライヴは、携帯電話を握ったまま失神してしまう。
グレアムは驚きながらも、その宇宙人に話しかけてみる。
宇宙人はポールと名乗り「失神したこいつを早いとこクルマに乗せて、一緒に出発しよう」と話してきた。 状況がよく飲み込めないグレアムが戸惑っていると、宇宙人のポールは「ヤバいんだ。 助けてくれないと俺は死んじまう」「たまには冒険するのもいいだろ、頼むよ」とお願いしてきた。
人間の言葉、英語を話し、どこか陽気なこの宇宙人ポールにグレアムは、動揺しながらも、彼の頼みを聞き入れることにした。 そして一緒にクライヴをキャンピングカーに運び込む。
助手席に座ったポールは「ビッグ・ガイから出来るだけ遠くに離れなくちゃ」と独り言を言った。
数々のコメディ映画で共演している、サイモン・ペッグとニック・フロストの名コンビは、本作でも序盤から安定した面白さを発揮しております。
この二人の掛け合いは流石です。
ポールの外見は、ずばりグレイ型の宇宙人です。 もー、普通の人間みたいに流暢に会話しているから、声だけ聞いていれば、まんま陽気な地球人です。 60年間も地球に住んでいるから、自分のことを地球人だと勘違いしてはいないだろうか?
ー 宇宙人との旅 ー
引用元:宇宙人ポール / © 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.
ポールが事故を起こしたクルマを、政府の捜査官ゾイルが調べていた。
そして調査をしている最中、彼の上司ビッグ・ガイから無線連絡が入る。
ゾイルは「ポールは、2人の人間とヒッチハイクをして逃走中」。
するとビッグは「どんな手を使ってでも宇宙人を捕まえて。 それと、2人の人間は始末しなさい。 あと、新人2人を応援に送ったから合流して。」と彼に指令を出した。
一方、キャンピングカーでは、グレアムとポールが冗談を交わす間柄になっていた。 するとクライヴが目を覚まし、グレアムが「心配ないよ、彼はポールだ」と紹介するが、この事実をなかなか理解できないでいた。
しばらくキャンピングカーを走らせていると、検問が設置されていた。
検問には、ビッグが差し向けた新人捜査官ハガードとオライリーが仕切っていた。
2人の捜査官がキャンピングカーに乗り込み調べたが、ポールを見つけることはできなかった。 じつは、ポールは息を止めている間、透明になれる能力があり、それを使ってうまく切り抜けたのだ。
無事に検問を切り抜けた3人は、再びキャンピングカーを走らせる。
クライヴがポールに、逃げている理由を質問するが、彼は「知らない方が身のためだ」と話すだけだった。
そのとき、キャンピングカーの窓ガラスに突然、鳥がぶつかってきた。 ぶつかってきた鳥の様子を確認するため、外に出る3人だが鳥は死んでいた。
するとポールは、鳥を両手で抱き上げ目を閉じて念じると、鳥は生き返り羽をバタつかせた。 ポールは、死んだ生き物を生き返らせる能力もあったのだ。
クライヴたちが「奇跡だ!」と喜んでいると、ポールは生き返った鳥をいきなり食べてしまった。 「せっかく生き返ったのに、なぜなんだ」とクライヴが言うと、ポールは「死んだ鳥は食えんだろ」とあっさりと言い放った。
またグレアムは「人間も生き返らせることができるのか」と聞くと、ポールは「危険だ」と。 何かを蘇生させるとき、対象のダメージがポールに跳ね返ってくるとのことだった。
長時間の運転に疲れたので、RVパークを見つけ、そこで一泊することにした。
施設を経営するのはモーゼ・バグスで、片方の目が見えない娘のルース・バグスが受付を担当していたのだが、グレアムはルースを一目見て心惹かれるものを感じてしまった。
しかし彼女は、厳格なキリスト教徒である父モーゼに呼ばれ、その場をすぐ離れてしまう。
その夜3人は、バーベキューを楽しんで眠りにつく。 しかしその光景を陰から、ルースがのぞいていた。
翌朝、ルースはキャンピングカーにやって来て、3人居なかったかを聞いてきた。
グレアムは「もう一人はトイレの中だよ」と答えた。
そしてグレアムは、ルースの着ているTシャツに描かれている「イエスをダーウィンが銃で撃っている」イラストを見て「どうして撃つの?」と彼女に聞いた。
彼女は「進化論は神への冒涜だからよ。 世界は神様が設計されたの」と言うと、ポールがトイレから「デタラメだ」と反論し、2人は言い合いになってしまう。
ポールは「神が創っただと。 じゃあこの俺はどうなんだ」と言い放ってトイレのドアを開けてしまう。 彼女の前に姿をさらけ出したポールを見て、ルースは驚き失神してしまう。
ポールの存在がばれた以上、一緒に連れて行くしかないと考えた3人だった。
ポールが、グレアムとクライヴのパスポートを取りに透明になって施設の受付に行くが、ルースの父モーゼに見つかってしまう。
モーゼがライフルを撃ってきたが、慌てて逃げ出しRVパークから逃げ出すことに成功する。
キャンピングカーの中で、目を覚ましたルースはポールを指さして「この悪魔」とわめき散らす。 グレアムが彼女を説得するが、まったく聞く耳を持っていなかった。
ポールが、やれやれとばかりに彼女に近づき、彼女の頭に手を当てて、自分の知識と経験を送った。 すごい情報量を一気に送ったため、またも彼女は気絶してしまった。 そして、グレアムにも同じことをしたら、彼も気を失ってしまった。
その頃、RVパークにゾイルたちがやって来て、モーゼに聞き込みをはじめていた。
ゾイルの指示に従って動いていたハガードとオライリーの2人は、ゾイルが何を追いかけているのか聞かされていなかった。
調査を終えたゾイルたちは、RVパークを後にする。 だが、モーゼは車内でゾイル達が会話をしている内容を、無線傍受して聞いていたのだ。
モーゼは、ライフルをたずさえ彼らの後を追うことにした。
再びルースは目覚めたが、まだ宇宙人の存在を認めたがらなかった。 グレアムは必死に彼女を説き伏せようと努力した。
ポールの存在に未だ疑問を抱いているルースに、ポールは彼女の視力のない左目の状態を見せて欲しいと言う。 ポールは、まぶたの上に自分の手を添えて、念じるように目を閉じた。
するとルースの見えない左目は、普通に見える状態となり、彼女はポールの能力を実感する。 そして、ルースはやっとポールのことを認めるのだった。
ルースがメンバーに加わり、楽しい?旅がはじまりました。
キャンピングカーに乗って、広大なアメリカ大陸を旅するなんて、憧れます。
政府の捜査官やら危なそうなモーゼのお父さんと、これからハラハラドキドキ
しそうな展開が待ち構えている予感が・・・
それとポールはなぜ逃げて、そしてどこに行こうとしているのか、気になります。
ー 迫る追跡の手 ー
引用元:宇宙人ポール / © 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.
旅の途中、食事を取るため道路沿いのドライブインに寄ることにした。
ルースは、店から自宅のRVパークに電話を掛けると、なんと電話口からゾイルの声がした。 電話が掛かってくると逆探知できるように細工がされていたのだ。 慌てて電話を切り、店を後にする。
その夜、4人でキャンプファイヤーを楽しんでいると、グレアムがポールになぜ追われているのかの理由を聞いてみた。 今ではすっかり気を許しあえる仲になったので、ポールはその理由を話しはじめる。
ポールは、アンドロメダ銀河北のM惑星から60年前に地球へ科学調査のためにやって来たものの、宇宙船の着陸に失敗し政府に囚われてしまった。
60年もの間ポールは、自分の持っているさまざまな知識や科学技術を政府に提供してきた。 ポールは、治癒能力やテレパシーなど自分が持っている特殊能力以外の知っているすべてを教えてきたのだ。
だが政府は、その特殊能力をも手に入れたがった。
それにはポールの幹細胞が必要なのだが、ポールはそれを切り取られるのは「ゴメンだ」と話した。
政府内部に1人だけ協力者が居て、その友人の協力を得て、自分の母星にSOSを発信することができた。 そして仲間が迎えにきてくれることになり、幹細胞を切り取られる前に逃げ出し、逃げている途中でグレアムたちに出会ったのだ、とポールは話した。
翌日、4人はポールを迎えに来る仲間の宇宙船へ合図するための花火を買いに、ある街へとやってくる。
変装したポールとクライヴは、SFグッズのお店で物色していると、捜査を続けていたハガードとオライリーもこの街にやってきていた。
そこへSFオタクのオライリーが、SFグッズのお店に入ってきてしまい、エイリアン人形を装って誤魔化していたポールの正体がばれてしまう。 ハガードとオライリーは、自分たちが探していたのが宇宙人だったんだと確信する。
ポールとクライヴは、慌ててキャンピングカーに飛び乗り、この街を後にする。
ハガードとオライリーは、ゾイルに報告しポールたちのあとを追った。
そして、偶然キャンピングカーを見つけたモーゼも追いかけてくる。
なんとか逃げおおせたキャンピングカーの中で、ポールは「ここからは危険だから俺一人で行く」と言い出したが、グレアムたちは「皆でやろう。 俺たちは永遠の親友だろ」と言い、旅を続けることを決意する4人だった。
宇宙船への合図のための花火が高価だったため、万引きをしてしまったが、それがもとでゾイルたちにキャンピングカーの居場所を知られてしまう。
ポールの仲間との合流地点近くまできたとき、ポールは「どうしても立ち寄りたい家がある」と話す。 その家は、60年前に宇宙船が墜落したとき、怪我をしたポールを助け、政府が彼を連れて行くまで看病してくれたタラの家だった。
年老いたタラは、幼いころに出会ったポールのことを誰にも信じてもらえず、周囲からはバカにされ、つらい人生を送っていたのだった。
タラは、訪ねてきたポールを見るなり「やっぱり本当だったんだ」と喜びの笑みを浮かべる。 ポールは「預かっていたものを返す」と言い、背負っていたリュックから熊のぬいぐるみを取り出し、タラに渡した。 「ありがとう」とぬいぐるみを抱きしめ涙するタラ。
そのとき、玄関のベルが鳴り、窓からは発煙弾が投げ込まれた。
ポールの目的など、彼の置かれた状況がやっとわかりました。
そしてポールたちに、政府の捜査官たちがだんだんと迫ってくる緊迫した状況で、これからポールが無事に仲間の元に帰れるのかドキドキの展開へと進みます。
一方、タラとの再会は涙を誘いました。 タラのつらい人生は、長かっただろうなー。
ー 別れの時 ー
引用元:宇宙人ポール / © 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.
玄関のベルを鳴らしたゾイルは、玄関の扉を開けたポールの特殊能力で気絶させられたが、ポール自身もパワーを消耗して倒れこんでしまった。
ポールを抱きかかえたクライヴだが、ハガードに銃を突きつけられ「エイリアンを渡せ」と迫られる。 そこをグレアムが、近くにあった長い棒でハガードを殴り、気絶させる。
クライヴたちは、ポールやルースだけではなく、タラも一緒にキャンピングカーに向かって必死に走る。
そこへモーゼもタラの家まで来ていて、キャンピングカーに逃げ込もうとしているクライヴたちに発砲しようとしていた。
もう一人の捜査官オライリーは、タラの家の中から銃を撃ったが、キッチンのガス栓が開きガスが充満した部屋からの発砲だったため、タラの家は木っ端みじんとなり、オライリーは焼け死んでしまった。
意識を取り戻したハガードは、キャンピングカーの後を追い、その後をモーゼも追いかける。 ハガードのクルマはキャンピングカーに追いつくも、運転操作を誤り崖から転落して死んでしまう。
夕暮れになったころ、エンジンが故障しキャンピングカーは動かなくなってしまったが、そこはポールが仲間と合流する目的地のデビルスタワーだった。
さっそくグレアムたちは、ポールの仲間への合図のため花火を打ち上げ、夜空に美しい光がきらめく。 そして宇宙船がやって来るのを待った。
そのころ、ゾイルも追いつき、クルマのトランクからライフル銃を取り出し、ポールたちの居る場所に向かう。
やがて、森の向こうから光るものが現れる。
それは、ビッグ・ガイの乗るヘリコプターだった。
上空からビッグ・ガイが、拡声器で「そこから動くな、バケモノめ」とポールに向かって叫び、着陸すると銃を構えた兵士たちを引き連れて、こちらに向かってきた。
そのとき、後から追ってきたゾイルが、兵士一人の足を銃で撃った。
そう、ゾイルはポールの内通者で味方だったのだ。
ゾイルは政府の施設内でポールと親しくなり、ポールに陰で協力していた。
ポールの幹細胞が切り取られることを知ったゾイルは、彼を逃がし彼の住む惑星へ返してやろうと計画をしていたが、行き違いからポールと合流することができず、ポールたちの後を追いかけてきたのだった。
そして、ゾイルと兵士たちとの銃撃戦がはじまる。
しかしゾイルは、ビッグ・ガイの放った銃弾が肩に当たり負傷してしまう。
ポールに近づこうとするビッグ・ガイを、グレアムやクライヴそしてルースが阻止しようとするが、あっさり倒されてしまった。 しかしタラが、年寄りとは思えない強烈なパンチをくらわし、ビッグ・ガイをノックアウトさせる。
今度はモーゼが現れ、ライフル銃でポールに向かって引き金を引く。
しかしポールをかばったグレアムが、胸を撃ち抜かれ息絶えてしまった。
なげき悲しむクライヴたち。
その姿を見ていたポールは「やってみるよ」と言い、自らの危険を承知でグレアムを蘇生させようとする。 ゾイルが「ダメだ、君が危険だ! よく考えろ」と話すが、ポールはグレアムの胸に手を当て念じる。
やがてグレアムは、息を取り戻す。 一方のポールの体は、消耗が激しかったが命を落とすことはなかった。 そしてグレアムは、ルースと熱い口づけを交わす。
グレアムが生き返ったことを全員で喜んでいると、ビッグ・ガイが意識を取り戻し「まだ終わってないわ」と言いながら銃を向けてきた。
だが、ビッグ・ガイの頭上から宇宙船が降りてきて、彼女は潰されてしまった。
ポールは最後のお別れにと、宇宙船をバックに皆で記念撮影をする。
そしてポールは、タラに「一緒に行こう」と言う。
自分のせいで、彼女の人生を台無しにした責任から、新しい人生を彼女にプレゼントしたいと考えたのだ。 タラは一瞬ためらったが、すぐにオーケーを出し宇宙船に乗り込む。
ポールが宇宙船に乗り込むと、宇宙船は宇宙の彼方へと飛び去って行った。
2年後、グレアムとクライヴは、再びコミコンの会場に居た。
ポールを題材に2人で合作した、SF小説がベストセラーとなり、コミコンの会場で表彰されることになったのだ。
司会者から呼ばれ、壇上に上がると観客から盛大な拍手が上がり、満面の笑顔をみせる2人だった。
ラスボス的なビッグ・ガイが、まさか彼女だったとは!ビックリでした。
それと、タラがポールと一緒について行く場面は、そう来たかと、思わずうなりましたね。 心温まるシーンです。
起承転結が、うまく表現されていましたし、笑、驚き、感動、涙と色々と盛りだくさんの幕ノ内弁当的な作品、名作ですね、これ。
やっぱりハッピーエンドな映画は、スキだな~。
引用元:宇宙人ポール / © 2011 Universal Studios. All Rights Reserved.